舌下免疫療法について
喘息との関連について
気管支喘息は、ダニや花粉などの吸入アレルゲンが病態に関与している症例が多く、アレルゲン免疫療法は喘息の長期管理においても有用である可能性が示されています。
特に、ダニ抗原に対する舌下免疫療法は、によりアレルギー反応が軽減されることで、
- 喘息発作の頻度の減少
- 咳・息苦しさの改善
- 吸入薬や内服薬の減量
等に寄与する可能性が報告されています。ただし、舌下免疫療法は喘息の状態が安定していることが治療開始の前提となります。コントリール不良の喘息に対しては、安全性の観点から治療の導入は推奨されていません。
対象となる方
以下の条件を満たす方が対象となります。
- スギ花粉症またはダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎と診断されている方
- 血液検査等でアレルギーの原因抗原が確認されている方
- 気管支喘息を合併している場合は、喘息のコントロールが安定している方
- 毎日継続して治療ができる方
- 医師が総合的に適応ありと判断した方
※以下の場合は適応とならない、または慎重投与となる場合がります。
- 重症またはコントロール不良の喘息の方
- 重篤な基礎疾患がある方
- 妊娠中の方
- 治療の継続が難しいと考えられる場合
治療方法及び治療の流れ
① 診察・検査
症状やこれまでの治療内容を確認し、必要に応じて血液検査を行い原因抗原を確認します。
② 適応の判断
舌下免疫療法の効果・副作用・治療期間・通院の必要性などについて、十分に説明行い、喘息の状態も含めて治療導入に関して総合的に判断します。
③ 初回投与(院内)
初回は院内で薬を内服し、副作用の有無を確認します。
※初回投与時は院内で一定時間(15-30分間ほど)待機していただきます。
④ 開始時期
スギ花粉に対する舌下免疫療法は、花粉飛散時期(12月~5月)は体内でスギ花粉による強いアレルギー反応が起きているため、副作用が出やすい可能性があり開始不可です。6月~11月での開始を推奨します。
※ダニアレルギーに対する舌下免疫療法は、1年中いつでも開始可能です。
⑤ 自宅での維持治療
2回目以降はご自宅にて1日1回内服を継続します。
⑥ 定期受診
安全に治療を継続するため、定期的に診察を行いますが、状態が安定している方は、当院の場合3か月ごとの通院となりますので、通院の負担は大きくありません。多くの方が、お仕事や学校と両立しながら無理なく治療を継続されています。なお、治療期間は3-5年間の継続が推奨されています。
⑦ 小児の場合
舌下免疫療法は5歳から可能ですが、毎日内服を続けることで効果が期待できる治療であり、治療期間が3-5年になりますので、開始時期は小学校1年~3年をお勧めします。お子さまの場合は、ご家族のご理解とご協力が治療継続に非常に重要となります。
副作用について
主な副作用として、以下のものが挙げられます。
- 口腔内のかゆみ
- 口唇・舌下部の腫脹
- のどの刺激感(イガイガ感)
- 耳のかゆみ
等が報告されていますが、多くは軽度であり治療の持続は可能です。
※まれに全身性アレルギー反応(アナフィラキシー)が生じる可能性がありますので、初回投与は当院で実施致します。
舌下免疫療法まとめ
舌下免疫療法は、アレルギー性鼻炎およびアレルゲン関連喘息(アトピー性喘息)に対する根本的な治療の一つであり、適切な患者選択と安全管理のもとに実施することで、長期的な症状改善および薬物療法の減量が期待できる治療法です。当院では、アレルギー性鼻炎およびアトピー性喘息の長期管理の一環として、適応を慎重に判断したうえで舌下免疫療法を実施しています。ご希望の方は、診察時にお気軽にご相談ください。





